Door to Success開業に失敗しないための5つのポイント
あなたはがオープンしたいのはどんなお店なのでしょうか。
あなたのお店が実際に開店を迎えて繁盛する店になるのか、そうはならず計画だけで終わるのか。
その大きな分かれ目は、いちばん最初のコンセプトづくりにあります。
コンセプトは「場所」「ターゲット」「客単価」が大きな要素といわれていますが、それだけでは不十分。
業種業態はもちろん、料理ジャンルとメニュー構成、席数や客単価など、どのような客層のお客様が、どういう時間帯に、どれくらい訪れるのかまで具体的にイメージしましょう。
細部までイメージするなかで、いろいろな課題や問題点が見えてくるでしょう。
さあ、それではお店オープンまでをシミュレーションしてみましょう!
01
その物件であなたのイメージは実現できますか?
お店のコンセプトが固まったらまずは物件探しです。物件探しは、立地と物件という2つの面から考えなくてはいけません。お店の業種業態と立地は切っても切り離せない関係にあります。駅前の繁華街と閑静な住宅街ではお店に訪れる客層はまったく違うでしょう。例えば長野駅前と松本駅前を比べても、客層や志向は大きく異なりますし、人の流れも違います。近隣に同業種の競合店があるかないかも考慮しましょう。通行量調査や競合店の情報などの商圏調査は必須です。
物件探しは、飲食店の物件専門の不動産屋さんを利用するのが確実です。物件が空くタイミングもあるのでじっくりと気長に探しましょう。
居抜き、スケルトン、古民家のリノベーション、さらには新築するなどいろいろな選択肢がありますが、圧倒的に多いのが居抜きです。居抜きは比較的低コストですが、ダクトや配管などは交換が難しい設備の交換が必要な場合など予想以上に費用がかかるケースもあるので注意が必要です。また、業種や業態によって厨房の設計は大きく変わります。あなたのイメージするお店が、その厨房で実現できるのかをよく検討しましょう。
地域密着を掲げる私たちテクノ・フードシステムは、長野県内の商圏調査に関する長年の経験と知識が豊富です。「気になる物件があるのだけど、ここでいいのかな?」という方はまずはご相談ください。お店のコンセプトを実現できる立地・物件なのかをアドバイスいたします。
02
基本設計ですべてが決まる!
基本設計はお店の未来予想図。施工の際の実施設計に先立ち、プランや設備を検討するために作成する基本的な図面です。正確な図である必要はなく、客席や厨房のレイアウト、導入する設備、外観内観のイメージがわかれば充分です。
店舗のレイアウトは、食事のサービスがしやすい動線とそれを可能にする厨房から考えましょう。客席の内装やデザインは、レイアウトが決まってから考えればOKです。基本設計で店舗レイアウトや設備、什器などがある程度固まっていると、この後に事業計画書を作成し、融資を受ける手続きをする際にもとても便利です。
基本設計で大事なのは店舗のレイアウトです。客席の内装や店舗外観はお店の雰囲気を決める大きな要素ですが、これらは開店後でも比較的容易に変更や修正ができる部分です。けれども店舗のレイアウト、特に厨房のレイアウトは施工後に変更しようとすると莫大なコストがかかるので、この段階でしっかりと固めておきましょう。
その際に重要となるのが厨房の作業動線です。調理をするスタッフが効率的に作業でき、料理がスムーズに出せるよう設計しましょう。少人数のお客様なら対応できるけれど大人数だとオペレーションが破綻するようなケースもよくあることなので、厨房レイアウトは専門家に相談して吟味しましょう。
居抜きの場合、従来店舗の業態に特化したレイアウトになっていることと思います。居抜きの場合でも厨房はレイアウトから見直し、入れたい設備が設置でき、新たな業態でも使いやすいよう設計することをおすすめします。
機器や什器の選定には予算という縛りがありますが、導入したい機器にあわせてレイアウトするのがベストです。空きスペースに収まる機器を導入したところ、当初のコンセプトが実現できないくなってしまったというのもよくあるケースです。
業務用冷蔵庫や製氷機、ガスレンジやオーブン、電子レンジなど、多種多様な調理機器や調理道具が不可欠です。すべてを新品でそろえるとかなりの金額になるので、さまざまな機器メーカーの製品を検討し、場合によっては中古も視野に入れましょう。
テクノ・フードシステムでは、中古・新古の厨房機器の現物が並ぶ「厨房創庫」を運営しております。
03
資金に関しては何はともあれ事業計画書!
事業計画書は、事業の見通しを具体的な数字で説明する資料です。金融機関などから借入を行う際、事業の見通しを具体的な数値とともに説明するために使用する資料なので、工事費、物件取得費、開業費(備品費や運転資金など)を合計した総投資額を算出する必要があります。ですので、事業計画書を作成する段階では、事業の見通しが具体的かつ詳細に決定していなければいけません。しっかりとした基本設計があれば、それを基に事業計画書が作成できるでしょう。
事業資金は初期費用と運転資金にわかれます。初期費用は開店までにかかる工事費や設備費など、運転資金は開店後に必要となる家賃や食材費、消耗品費などを指します。開店後はなにかと予想外の出費がかさむものだと考えておいたほうが無難です。
開店準備にコストをかければイメージ通りのお店ができるかもしれませんが、初期費用はできるだけ抑える方がいいでしょう。いくら入念に準備をしても、実際に営業が始まると設備やレイアウトなどいろいろな変更が発生するものです。初期費用は抑えて、多少なりとも現金を残しておいたほうがいい場合が多いようです。空調や厨房設備はリースを利用する方法もありますが、リースの審査は厳しいので初めて飲食店をやる人にはハードルが高いかもしれません。
04
実施設計ができれば開店はもうすぐ
基本設計と事業計画書を基に実施設計を作成します。これは実際に施工するための設計図なので、内装で使うアイテムや機器の品番などもすべてにおいて詳細に明記したものになります。
実施設計と同時に開店までのスケジュールを立てます。開店を迎えるまでには、工事期間、検査、オープン前の従業員トレーニングなどさまざまな期間が必要です。工期が長引くと開店が遅れて家賃負担などが増大しますので、効率的かつ現実的なスケジュールを組みましょう。
実施設計が固まると、本見積もりを経て、ご契約、着工となります。基本設計と実施計画書を作成している場合、本見積もりといっても事前に作成した仮の見積もりから大きく変化することはないでしょう。
工事が始まったら、工事が図面通り行われているか実施設計と相違がないかを逐一確認します。工事が行われているこの時期は、工事以外にやらなければいけないことがたくさんあります。行政手続き、保健所や消防署関連の申請、仕入先とのやりとり、試作、スタッフ教育など、やるべき作業は多岐にわたります。行政手続きや申請はもちろんご自身でもできますが、地域によって細かな違いもあるのでプロに代行で依頼するのが確実です。
05
オープン準備とレセプション
工事が終わり、手続きや申請が完了したら、念願のオープンも間近です。
お店には、開店して実際に営業してみないと見えてこない問題というものが多々あるものです。例えば、注文が立て続くと排煙が間に合わず店内に煙がこもる、調理スタッフを増やしたら厨房内でスムーズに移動できない、想定外のメニューが人気になりそのための調理機器が足りないなど、いろいろなケースがあります。
また、開店後に設備に不具合が発生した場合でも困らないよう、調理機器はもちろんダクトやレジなど、すべての機器の取り扱いを学び、ある程度は自身で操作できるようにしておくと安心です。それぞれを担当した業者がレクチャーしてくれる場合が多いでしょう。
オープン前のレセプションパーティは、お世話になった方や地域の方々へのごあいさつであると同時に、動線やオペレーションの問題点を発見して、修正する貴重な機会でもあります。このタイミングで修正できると、安心してオープンを迎えられるでしょう。
ついに念願のオープン
これからが本当のスタートです
お店はオープンを迎えた時が完成形ではありません。営業を続けていくなかで、地域の特長、お客様のニーズやトレンドの変化、お店の経営状況などを考慮して常に改善を続けていくものです。
営業を続けていれば、メニュー構成や内装、レイアウトを変えることもままあることです。また、機器類に想定外の不具合が発生することもあるでしょう。機器の購入や店舗設計の際は、開店後のアフターサービスが充実している業者から選ぶとよいでしょう。